業務用の食品容器は年々進化しており、それぞれの食品に合わせて様々な工夫が凝らされています。カレーなどに代表される業務用のレトルト食品容器は、微生物の侵入や乾燥、油の酸化などを防止するために防湿性や酸素バリア性、耐熱性に優れた作りとなっています。また、マヨネーズはガラス瓶が使用されていましたが、軽くて絞り出しやすいプラスチック製の業務用食品容器へと移行されました。微生物の繁殖を防ぐほか、成分を変化させにくいよう工夫されており、常温で6ヶ月～10ヶ月ほど保存できるようになっています。
そして、カップラーメンの業務用食品容器は、微生物の繁殖や油の酸化などを防ぎ成分の品質を保ちながら、そのまま食器として使えるような作りになっているのが特徴です。同様に、納豆の業務用食品容器も、食品の成分を保ちながら容器のまま混ぜられるように作られています。そのほか、カビが生えやすい味噌は、かぶせ蓋にガス抜きの弁をつけたり、脱酸素剤を封入するスペースを作ったりして、味噌が良好な状態を保てるようになっています。常温で6ヶ月程保存でき、冷蔵庫に入れると保存可能期間はさらに長くなるでしょう。
これらはすべてプラスチック素材で作られており、軽くて処分しやすいという利点を備えています。家庭用の容器とは違い、品質保持に比重を置いて製造されているのが特徴です。これからも、食品を高品質に保つために改良されていくことが予想されます。